グァンリョル兄貴☆奮闘記

2011.12.10. 作品紹介追加

 『朱蒙』以来、すっかり見事に転んだ韓流ドラマ☆ いや、正確には全光烈《チョン・グァンリョル》さんにハマったということで^^ 追っかけ視聴をしている次第。
 史劇に始まり、現代劇にも進出、総じて、長編の多い韓流ドラマは追っかけるのも大変^^;;; オマケに、吹替えのない原語のみの作品も多い(つか、殆ど) 尤も、慣れとは恐ろしいもので──今では全く苦にならなくなった。言葉は解からんけど(ま、部分的に単語なんかは解かるようにもなってきたかな)、熱演振りは解かるもんですしね。

 改めて、長文語りも何なので、切っ掛けやチョン・グァンリョルさんについての御説明は以前の日誌をどうぞ☆
 とにかく、『朱蒙』の金蛙《クムワ》役で、吹替えであるにも拘らず、門外漢の輝にも「いい演技をする役者さんだなぁ」と感じ取れたほどに、韓国でも、疾うに認められた実力派俳優さんだったと☆ 解かるもんなんだなぁ、とシミジミ。
 一寸、独特な笑い方が個性的? 正直、史劇・現代劇のどの作品でも、この笑い方は大して変わらないのに、夫々、どの役にもマッチしているのが不思議☆
 近年では、非常にカリスマ性を有する役柄を数多く演じとります。

 つーわけで、ここらで視聴中及び視聴制覇したグァンリョル兄貴出演作+αを纏めてみたいと思います☆ 尚、兄貴呼称はホジュンの弟分ヤンテ役のイム・デホさんがそう呼んでいるので、勝手に輝も呼ぶようになってしまったってことで^^


出演作☆史劇

時代順☆ 『朱蒙』(高句麗建国前後) → 『王と私』(李朝前期)
  → 『ホジュン』(李朝中期) → 『張禧嬪』(李朝後期) → 『英雄時代』(近代)

『ホジュン〜宮廷医官への道〜』:ホ・ジュン
                         (MBC・1999-2000 全64話)

 グァンリョル兄貴の出世作。朝鮮王朝中期に実在した名医・許浚《ホ・ジュン》一生の物語。グァンリョル兄貴は主役に大抜擢され、『この作品に骨を埋める』覚悟で臨んだとのこと。渾身の演技もあり、韓流史劇に於いては驚異の視聴率歴代一位の63.5%を叩き出した。この記録は今尚、破られていない。
 何せ、本放送当時は『ホジュンシンドローム』なる現象で、街から人の姿が消えたとか。日本でいうところの『君の名は』現象てな感じか^^
 原作小説(大元は更に過去のドラマのシナリオ)は未完だが、本作ではホジュンの一生を描き切っている。その人生とは──とにかく、波乱万丈。次々にと難題ばかりが降りかかってくる。

 初登場時は19歳の青年という設定。演じる兄貴は実は既に39歳。ま、70代まで演じるわけだから、この辺は気付かぬ振りで^^
 ホ・ジュンの父親は両班《ヤンパン》(朝鮮王朝時代の貴族階級)の武官だったが、卑民の母親と同じ低い身分でしかなかった。能力的には文武に秀でていたが、卑民が官になることは許されておらず、自堕落な生活を送っていた。挙句に密貿易で稼ぐようにまで……。腕が立ち、頭は切れ、度胸の良さでも、一目置かれているほどだった。とはいえ、心底では、そんな日々に希望を抱けるわけもなく、過ごしていた。
 だが、ある日、父親の冤罪故に流され、逃れてきた両班の娘を助けたことで、ホ・ジュンの運命も変わる。
 やがて、母親とともに故郷・龍川《ヨンチョン》を出ることになったホ・ジュン。助けた両班の娘ダヒもまた、ともに……。身分違いの結婚など許されていなかったが、二人は想い合うようになっていたのだ。
 ところが、逃亡の途中で立ち寄った漢陽《ハニャン》で、ダヒと別れ別れになってしまうことに。失意の中、父親の伝で、山陰《サヌム》に辿り着くが、そこで、ホ・ジュンは生涯の師となる医員ユ・ウィテと出会い、医術の道を志すようになる。
 いつか、患者に寄り添える医員たる心医を目指し……。

 当初のホ・ジュンはとにかく、暴れん坊のイメージ。下手に腕が立つものだから、医術の道に入り、先輩たちのイジメにあっても、返り討ちにしてしまったりして;;; 結構、先の方まで、時には腕の良さを見せた辺りが個人的には好きだったりした。医官になってさえも、久々に引いたはずの弓まで、あっさり、的に命中させてたりして^^
 恋愛模様が関わるのもまた、韓流ドラマのお約束。後を追ってきたダヒとの再会と結婚。ユ・ウィテの養女で、医術に精通しているイジェンも、やがてはホ・ジュンを慕うように。また、ユ・ウィテの息子ユ・ドジはイェジンを想い続けており、ホ・ジュンに嫉妬とライバル心を抱くようになる。
 他の登場人物たちも含めて、人の感情が行動に繋がり、状況を生み、事態を動かす。それが歴史にもなっていく。ドラマ上の物語は殆どがフィクションだというが、だとしても、人の関わり合いが生む物語として、目が離せなかった。
 人間関係での輝のお気に入りは、弟分のヤンテや山陰からのイルソたちとの関係が最後まで続いたこと。医官として認められ、身分を得ても、最後までヤンテは弟分。イルソも友人として付き合っていたのが嬉しくもあった。

 グァンリョル兄貴のキャスティングは大成功。宣言通りの熱演振りは凄まじく、最終回が近くなってのロケ先などでは、兄貴を本物のホ・ジュンと信じているかのように「ホ・ジュンに診て欲しい」と訪ねてくる人もいたとか。
 ホ・ジュン役によって、MBC演技大賞・大賞を受賞。以後、大河物語には欠かせない役者と認められ、高視聴率男などと評されるようにもなった☆
 完全制覇第一号作品。未完の原作小説も全三巻読破済み☆

『ホジュン〜宮廷医官への道〜』公式サイト

『朱蒙《チュモン》』:金蛙《クムワ》 (MBC・2006-7 全81話)

 高句麗《コグリョ》建国者・朱蒙《チュモン》の物語。中原の大国・漢支配下にあった朝鮮独立への道。
 兄貴の役所は朱蒙の養父にして、扶余《プヨ》国国王・金蛙《クムワ》──何といっても、このドラマで、グァンリョル兄貴を知り、ドハマりしたのも実のところ、導入部の青年太子時代が余りにもカッチョよかったからなんだけど^^ いきなり、冒頭では華麗な武術アクションを披露☆ テコンドーが特技というだけあって、見事に熟《こな》していた。
 漢からの真の独立を目指し、協力し合う親友・解慕漱《ヘモス》との命懸けの男の友情☆ ヘモスと愛し合うようになる柳花《ユファ》姫へのクムワの秘めた想い(ここにも微妙な三角?関係が)──だが、ヘモスが漢の手に落ちてしまう……。
 とにかく、やたらと行動的な太子様にビックリ仰天。捕まったヘモスを助けに向かうけど、貴方も捕まったりしたら、非常にマズいだろう! 話の流れから、あるわけがないと思いつつも、つい心配してしまったほど。実際、毒剣を受けて、危うく腕をなくすか、下手したら、死にかけたこともあり……。
 ただし、その次の登場シーンがバシッと決まった青い太子姿だったのに驚き──のところのはずだったけど、TV放映版では初登場シーンで、既に『皇太子』とかテロップがついてるので、驚きも半減;;;

 まぁ、導入は導入。本編はあくまでも、チュモンの成長物語。話は一気に二十年後へと……。
 漢への抵抗を続け、周辺諸国を傘下に治めようと武断と外交を使う強き英明の王として、登場。尤も、それもまた、次第に妙な方向へと……。この辺も仕方がない。何せ、あくまでも! 主役はチュモン。チュモンが“素晴らしき王”となっていく物語だから、他の王や王子たちが割りを食うのも当然といえば当然。
 とはいえ、終盤へと話が近付くにつれ、どうにも見るのが辛くなってくるのは悲しい。何つーか、扶余の凋落振りとか、クムワが力を失っていく描写とか、正気じゃなくなってくる感じとか……好評につき、話数延長したものの、間延びした感のある物語がエラく長く感じるばかりで。それなのに、更に割り食ったようなのがもう、ねTT
 ただ、唯一の救いは、そんな狂気振りさえもグァンリョル兄貴が目一杯、全力で演じ切っていることかな。っても、だから、却って、見てるの辛いんですけど。痛し痒しというか何かね。
 そのせいか、見るのが失速して、他の作品にどんどん追い抜かれたりして^^; それでも、何とか?視聴終了。

 とまれ、強烈なカリスマ持ち役の第一号? 多分。玉座での斜め座りが独特で、話題に♪ また、MBC演技大賞・男優最優秀賞を受賞。(主役のソン・イルグクとのダブル受賞。他、最多七部門で『朱蒙』が受賞)

ポニーキャニオン『朱蒙オフィシャルサイト』

『王と私』:チョ・チギョム (SBS・2007-8 全63話)

 実在の内侍《ネシ》である金処善《キム・チョソン》──宦官視点による愛憎渦巻く宮廷物語。
 兄貴の役所は内侍府長(判内侍府事)《パンネシブサ》・趙致兼《チョ・チギョム》で、とにかく、とことん王室に尽くすが、場合によっては手段を選ばない非情さを持ち合わせている。そのため、チョソンの実父である親友を裏切り、死に追いやってしまっていた。
 一方では親友の妻に密かな想い(といいつつ、正妻にはバレバレ)を寄せ続け、記憶を失いながらも、生き残った彼女を支え、しかし、己が仇であるという業に苦しんでもいる。
 チョソンは父の死の直後に生まれ、母とも生き別れ、祈祷師の元で育つが、やがて、父の仇たるチギョムや生母とも、そうとは知らずに出会う。
 そして、生涯の友と想い人と誓った相手が王とその側室から、やがては正室となることに……。二人を守るため、宮廷に上がるために、チョソンはチギョムの養子となり、内侍として、仕える運命を選ぶ。
 とにかく、陰謀劇の多いこと!! つか、話を展開させるのは殆ど、陰謀・謀略の雨アラレ★ 正直、かーなりゲンナリするほどで、見続けるにも気力がいる。笑い所もないわけではないけどね……。(尤も、今じゃ、本当に付いていけない、もっと凄い作品もあるってことに気付いたけど;;;)
 チギョムには私欲はないが、王室第一で、時に犠牲を出すことも厭わない。ただ、官としては清廉であろうとし、民のことも考えている。決して、邪悪ではないからこそ、チョソンとの関わりでは悲哀を伴うようになる。
 そして、極め付きに──宦官の癖に恐ろしく強い!! 剣は無論のこと、鉄扇を軽々と扱い、華麗に舞うように戦う……。扇一つでビシバシと刺客は返り討ちにするは、反抗的な?義弟は叩きのめすはと無茶苦茶、カッチョいい☆ 次の演舞はいつか? それが楽しみの一つだった。
 もう一つの楽しみは脇役のヤン尚薬。官位はそれなりに高いが、出世コースは外れ、いっつも酒を飲んでいる暢気な奴。しっかーし、誰に対してもズケズケと遠慮がなく、勿論、内侍の長たるチギョムにさえも厳しい。実はチギョムとは同期で、幼い頃からの数少ない、というか、殆ど唯一の友人といってもいい。拗れかけたこともあったが、結局、長きに渡り、微妙な距離を保った奇妙な友人関係を結んでいた。周囲にはしっかり親友と見られていたくらいだし。
 権力には近付かず、ただ己の任を全うし、諫める時は激しく厳しく諫める──だからこそ、貴重でもあり、チギョムも友人として対していたのかもしれない。ある意味、ヤン尚薬がチギョムの良心の有り様だったのかもしれない……とも思える。

 チョソンら主役三人の関わりは悲しくも美しいもの。チョソンの一生もまた……。愚直なまでに何か一つのために尽くしたという意味ではチギョムとチョソンは間違いなく、親子だったといえる。
 ただし、実在のキム・チョソンよりも大分、設定では若くなっている。実在のチョソンを、この作品ではチギョムとチョソンに分けた面もあるといえるかもしれない。

 『SBS演技大賞・最優秀演技賞』及び『10大スター賞』を受賞。

ポニーキャニオン『王と私』公式サイト

★『英雄時代』:グク・テホ (MBC・2004-5 全70話)
★『禧嬪張《チャンヒビン》』:粛宗《スクチョン》 
                                (KBS・2002-3 全100話)


出演作☆現代劇

★『青春の罠』:ノ・ヨングク (SBS・1999 全24話)

 恋人に裏切られた女が愛するが故に復讐へと走る。四人の男女をメインとした愛憎の物語……。しかし、何故か、ドロドロ感が然程でもないのは四人の中の二人の兄妹のお陰かな、とか思ってみたりして。

 兄貴の役所は兄のヨングク。財閥二世の御曹司で、会長(叔父)秘書の彼女にチョッカイをかける。後継ぎではあっても、実は妾腹の子であり、些か複雑な生い立ちだったせいか、遊び人を装ってはいるが、その実は真面目で、彼女一筋だったりした。ただ、彼女のことは遠くから見ている高嶺の花のように感じていた様子。
 ところが、その彼女ユニが近づいてきた。元恋人への復讐のために……恋人はヨングクの妹に見初められ、娘まで生し、結婚の約束をしたユニを捨てたのだ。
 しかも、その後に事故で娘を失ったユニは復讐を誓う──だが、ヨングクはそれを見抜いていたばかりか、「利用すればいい」とさえ、言ってのける。ただただ、ユニの思うままにと。
 遊び人だったわりには『本命には傍にいてくれれば、いい』てな感じで、とにかく尽くす男(爆) 以来、仕事までも真面目に熟すようになる。ただ、その前に叔父貴の会長に「ユニを秘書にくれれば、本社務めをする」とか、ちゃっかり役得☆ 何にせよ、未来の社長には違いない。
 ともかく、嘗ての恋人たちは兄と妹の婚約者同士として、対面する。複雑な恋愛模様は、どのような結末を迎えるのか?

 『ホジュン』のビュンフン監督曰く「悪役だったが、好演」とのことだったが、実際、見てみると、全く悪役などではない。ユニを悪女として見るならば、悪役の立ち位置なのかもしれないが、寧ろ、作品の中でも強い『良心』に類する役だと思える。
 復讐という目的のために近付き、利用していたはずのユニの心までも次第に、確実に溶かしていくのはヨングクが本当に心からの愛情を持って、彼女に接していたからだった。
 そのため、放送当時は『優しい王子様』とか評されていたらしい^^;;; 他『財閥二世らしくない大らかな人物』とか『ユニが彼に癒されていくのだけが希望』とかの感想が目立つ……やっぱし、どー考えても悪役じゃないよなぁ★

 また、三十代半ば男のくせに、妙に言動が可愛かったりもする。遊び人なのに、本命《ユニ》にはオクテなもんで、中々キスもできず、やっとこ成功の暁には「ヤッホ〜☆」と小躍り大喜び♪ 可愛いよな;;;
 24話と比較的短め(!?)だったこともあって、完走第二号作品。いや、途中で、直ぐに続きが見たくなる症候群に陥りました。
 若くて、優しくて、気障な^^グァンリョル兄貴を見たい方にオススメです♪

KOREA ENTERTAINMENT『青春の罠』公式サイト

★『絆』:ギョンハ(サングラスの男) (MBC・1996 全16話)
★『真実のために』:オ・ジュンソン (MBC・1998 全16話)


兄貴出演作☆映画

★『私にも妻がいたらいいのに』 (2001年)

 銀行員の課長役で出ているらしいのだが──二度、見たのに何でか、発見できんかったTT 半分、寝ながら、見てたのがいかんかったか……。兄貴ファンにはあるまじきなっ。でも、チョイ役っぽい。
 因みに物語は……友達の結婚に感化され、自分も結婚したい相手がいればいいなぁ、とか思い始めた(そっから始めるのか^^;)銀行員と、その彼を密かに想っていた隣のビルの塾講師の恋愛物語。ほのぼのハートフルです。

★『2424 キム・レウォンの引っ越し大作戦』:パク・テホ (2002年)

 2424とは彼のお国での引っ越し屋さんのナンバー。
 引っ越し業者を利用しつつ、とあるお宝《ブツ》運びに懸けるギャングと業者、検察、警察までが絡んだドタバタ・コメディ?
 兄貴はギャングのナンバー2だけど、パッケージの人物評では『どっかか抜けている』と。だが、作中では『恐ろしい奴』──日頃は至って、真面目。車に乗れば、無事故無違反のゴールドカード級(韓国にもあるのかな?) 御近所付き合いは欠かさず、町内会にも土産持参で出席(爆) 社会奉仕活動にも積極的な模範的人物☆ しかし、それは全て表の顔に過ぎず、裏の顔はギャングのナンバー2で、ボスの懐刀的存在なのだ!! なんと恐ろしい♪
 そのボスがお宝抱えての海外脱出を計ろうとするが、お宝の持ち出しに四苦八苦する。そんなギャングどもを検挙しようと執念を燃やす検察官に、協力する女刑事。そして、引っ越し業者までが巻き込まれることに。果たして、ブツを隠した○○はどこに消えたのか!?
 キレたら、怖い系のギャングさんを兄貴が軽妙に演じている。ドタバタだけど、ラスト近くには派手なアクションもコメディと巧くミックスされてて、面白い。
 んでもって、最後は『女は怖い』ってな★ コミカルな兄貴を楽しむには持ってこいな楽しい映画です。


兄貴非出演☆視聴作

★『チェオクの剣』 (MBC・2003 全14話)

★『太王四神記』 (MBC・2007 全24話)
★『薯童謡《ソドンヨ》 (SBS・2005-6 全55話)
★『総合病院』 (MBC・2008-9 全17話)
★『ストック』 (KBS・2001 全20話)


小 説

朱蒙・拍手01  英雄時代・拍手01  まとめ☆

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